〔記〕

  • 身体的な特徴からある人物の内面を推し量る以外に人と人とは出会えない。

そんな単純なものとも思わないけれど、現実の世界での経験においてこのことは今のところかなりの確率で該当するルール。
他者を言葉に乗せてさらすことで、自分の中の何かを清算しようとする行いは甘んじて受けなくてはならないのだろうか。
そういう行いに及ぶことを律するのかしないのかは、やはり個人の資質によるものだろう。


  • ちゃんとした恋愛をしていれば程度の違いは個人差があるにせよ、確実に人間は嫉妬心が芽生えるようにできている。

嫉妬するのが恥ずかしいのではない。嫉妬の構造と存在を軽視する知能の低さが恥ずかしいのである。現在、過去、未来。嫉妬心は時を駆け抜け登場する。過去に対する嫉妬はナンセンスとされるが、とにかく重いもんは重い。
現在に過去をもちこまないことは思いやりというより、もはやマナー。
細心の愛情で過去を排除すべきである。それをできずにポケットに過去を詰め込んで引きずりながら調子を合わせてしか生きられない人はいずれまた泣く。素敵な恋愛とはもっとも幼稚でばかばかしいほどにストレートな恋愛のことを言うのだから。